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2007年7月更新
DCSのクラフトマンシップ 第2回 竹とともに生きる 駿河竹千筋細工職人 伝統工芸士 高橋一雄
駿河竹千筋細工を扱える唯一の職人
DCSのラインナップに欠かせないのが、竹を使った美しいアーカイブシリーズである。どれもロングライフな人気シリーズだ。

この製品の竹部品を手がけているのが、静岡市葵区の伝統工芸士、高橋一雄さん。

高橋さんは今年70歳、竹仕事一筋55年。経済産業大臣指定伝統的工芸品、駿河竹千筋細工の職人さんの一人である。

駿河竹千筋細工とは、元々「竹ひご」を使った工芸品のことである。節と節の間の竹を線のように細く丸く加工していく。一本一本、鉄板に開いた穴に細く割った竹を手で通していくという気の遠くなるような作業。熟練でなければ、太さは均一にはならない。時には3千本を夫婦二人で2〜3日で作ることもある。

現在は、機械でこれを作ることもできるが、職人の手によって作られたもののほうが細く丈夫で強い。

この高い技術がDCSの照明装飾に欠かせない。今も、新たな商品開発にかかわっている。

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上: 駿河竹千筋細工「竹ひご」
左下: この仕事場で夫婦40年、竹を手がけてきた。
右下: 竹の節をうまく加工したお茶請け。竹は均一に美しく巻かれていて、見ていてうっとりしてしまった。


DCSが最初に手がけた照明は竹製
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町田社長の兄が、伝統工芸である竹千筋細工を使って照明の試作をしてみないかと提案。試作品を見せてもらった。DCSの歴史のひとつだ。
 
もともと竹は静岡の地場産業のひとつで、職人が多かった。
戦後、アメリカへのみやげものとして竹製品を輸出していたが1970年代に起こったドルショックの影響を受け多くの転業者がでた。デザイナーであった町田社長の兄は立ち行かなくなった地場産業にデザインの力を吹きこんだのだ。

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DCSと高橋さんは40年の付き合いがあり、息のあった商品開発を進めている。


竹を扱う
竹は乾燥させると傷がつきにくい。そのため、仕事場の天井には何本もの竹が寝かされている。乾燥させる前に苛性ソーダで竹を煮ると丈夫になるそうだ。竹は古くなると色も中も変わる。

竹を曲げる加工は熱を利用する。竹は折れやすく、加工が難しいが高橋さんは曲げ方を手で感じる熱で調整する。ここに熟練の技がある。

「よく若い人に「何℃ぐらいで曲げるんですか?」って聞かれるんだけどね。感覚で覚えているからね。で、この間、弟子に曲がっているのを少し直せって言ったら、手袋はめてるんです。何で手袋はめているのか聞いたら、「熱いから」って。ばかやろうって言いましたよ。(笑)」

そんな話を笑顔で聞きながら、横では奥さんはてきぱきと手を動かしつづけていた。さっぱりとした竹を割ったような(笑)奥さんがいることで、高橋さんは竹に打ち込めるのだろう。こんなご夫婦にあこがれる。

現在、高橋さんには28歳の弟子が一人いる。この美しく繊細な駿河竹千筋細工が受け継がれていくことを切に望みたい。

今後、竹を使ったどんな照明がDCSから生まれてくるのか、とても楽しみである。

2007年7月更新

今後もDCSの話題をどんどん特集していきます。この特集に関してご意見・ご感想・ご質問などがございましたら、こちらまでご連絡ください。
mail : info@dcs-corp.com


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高橋さんは今年70歳、15歳から竹仕事一筋55年。
これが高橋さんの手。いい手をしています。

特集アーカイブ
2008年12月更新 第5回 人と人を繋ぐ人
2008年6月更新 第4回 理想の光を求めて
2007年9月更新 第3回 木の仕事師
2007年7月更新 第2回 竹とともに生きる
2007年6月更新 第1回 守られ続ける品質
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