竹は乾燥させると傷がつきにくい。そのため、仕事場の天井には何本もの竹が寝かされている。乾燥させる前に苛性ソーダで竹を煮ると丈夫になるそうだ。竹は古くなると色も中も変わる。
竹を曲げる加工は熱を利用する。竹は折れやすく、加工が難しいが高橋さんは曲げ方を手で感じる熱で調整する。ここに熟練の技がある。
「よく若い人に「何℃ぐらいで曲げるんですか?」って聞かれるんだけどね。感覚で覚えているからね。で、この間、弟子に曲がっているのを少し直せって言ったら、手袋はめてるんです。何で手袋はめているのか聞いたら、「熱いから」って。ばかやろうって言いましたよ。(笑)」
そんな話を笑顔で聞きながら、横では奥さんはてきぱきと手を動かしつづけていた。さっぱりとした竹を割ったような(笑)奥さんがいることで、高橋さんは竹に打ち込めるのだろう。こんなご夫婦にあこがれる。
現在、高橋さんには28歳の弟子が一人いる。この美しく繊細な駿河竹千筋細工が受け継がれていくことを切に望みたい。
今後、竹を使ったどんな照明がDCSから生まれてくるのか、とても楽しみである。
2007年7月更新
今後もDCSの話題をどんどん特集していきます。この特集に関してご意見・ご感想・ご質問などがございましたら、こちらまでご連絡ください。
mail : info@dcs-corp.com
|