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TOPページ > DCSのクラフトマンシップ > 人と人を繋ぐ旅
 
DCSでの活動について
Q: DCSにおいてもワークショップは行われているのでしょうか?紙なら紙、木なら木といった、その道のエキスパートがいる工場でないとワークショップはできないのでしょうか?

村澤氏: いわゆるワークショップの誤解はそこにあって、工場の中で油まみれになるだけがワークショップじゃないと思ってるんですね。僕が言いたいのは、どこまでその場のインスピレーションで打ち合わせができるかなんですよ。

一番いやなのは出した図面を見て、それがどうなのかということだけを話し合うのはつまんないと思うんですね。「こういうアイデアもあるよ」っていう感じで、ワークショップが情報交換の場であってもいいと思うんですよ。図面もっていかないときもあるんですよ。打ち合わせっていうと図面持っていかなきゃいけないじゃないですか、デザイナーは。だけどなんとなく行って、そういえばねえ、って言ってみればこう、雑談みたいなのが多いですね、DCSさんの場合。
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kogane(こがね)は下から見ても美しい輝き。

「そういえば最近業界はこうだよね」、っていうのから、「あそこの会社が元気そうだけどどういうことやってんの」とか、「展示会ってこういう裏話があってさ」みたいな話をするわけですよ。その中で、「だったらこんなことも面白かもね」、とか、「やっぱりそこまでいうならこれやってみませんか」とか、いうのが、だったらそれやってみましょうか、とかそういう形のワークショップもあっていいと思います。

決して現場で削るだけじゃないと思いますし、木は削りやすいから現場ワークショップがやりやすいだけの話で、じゃあ金属は、すぐ行って曲げてこいっていったって曲げれないわけですよ。だからそういう部分はできる範囲が違うだけで、僕が思っているワークショップの一番の醍醐味っていうのはその場で変化することのできるスタイルだと思うんです。決められたことを決められたように確認する打ち合わせはつまんないんですよ。だから、木工の場合は現場に行って「ここがこうだよね」って言うと、変化が起こる訳ですよね。

その変化を共有して、だったらもっとこういうやり方があるよねっていうその、変化の仕方だし、(エキスパートのいない工場でも)具体的な変化がそこでは起こせなくても、あ、これだったらもっとこういう照明器具がありますよって、中にはこんなパーツがありますよって出てきたりとか、あるいは技術的にはこういうことができたよね、そういえば、っていうことをその場で確認していくっていうか。それで次までにお互いに宿題を出し合って、じゃあ次までにこういうことをやっておいて下さいね、とか。DCSさんとのワークショップはそういう形で進めています。


自分はプロデューサーではなく、サポーター
Q: DCSでは、スタイリングのデザイナーに留まらず、村澤さんはプロデューサーのような役割もされているようですが。

村澤氏: プロデュース、とはちょっと違うと思います。もともとその、一番最初にお付き合いが始まったのは、DCSさんの他のデザイナーさんと同じように、「照明器具作りませんか」という話で、それがもう10年くらい前の話なんですよ。しばらく僕は、実はまったく接点が無いままだったんですけども。

今回また一緒にお仕事するきっかけになったのは、僕が別のブランドでやっているOEMをなんとか作ってもらえないかという話で、そんときにこう、OEM(注7)として作ってくれないかという話を最初してたんですね。でいろいろ提案して作っていただいたんですけども結果的にはうまく折り合わずに両方ともポシャってる話なんですよ。

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竹職人の技によって生み出されたtakekago(たけかご)。
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職人の手作業で薄い金箔を貼り付けているkogane(こがね)。

その時に僕としては商品提案をするだけじゃ何となく自分のスタンスと違うし、ちょっとじっくりお話させてもらえませんかっていうことで伺ったときに逆に、「いま実はセルジオと組んで新しいブランド作りもしようと思っている」ということで、もう始まってたんですよそのときから。

「村澤さんもせっかくだからここに関わりませんか?」って言われたときに、じゃあ僕は日本サイドにいるデザイナーとして、ただ一個商品を増やすっていう関わり方はやっぱりあんまりぴんとこないんで、ただかといってプロデューサーかって言うとブランドプロデュースをできるほどの力もないから僕は「サポーターになります」って言ったんですよ。応援しますって、このブランド作りを。で、それで、とにかく僕ができる範囲で応援しますと。


だからデザインも出させてくださいって。その縁で始まったはずなんですよね。それで最初の発表会のときも、ここ(平安工房)の場所でやりませんかってことを提案させて頂いたりとか、見せ方もこんな見せ方どうですか、会場なんかこうやったらどうですかっていうことを提案させていただいてはいるんですが、プロデュースってよりはその僕が知れる範囲でお手伝いをしているっていうのかも知れないです。

注7)OEM
Original Equipment Manufacturingの略で他社ブランドの製品を製造すること。または、Original Equipment Manufacturerの略で他社ブランドの製品を製造する企業。

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イタリアへ留学。もの作りに対するイタリアと日本の違いワークショップ「股旅デザイン」DCSでの活動について
DCSの照明デザインについて  
   
特集アーカイブ
2008年12月更新 第5回 人と人を繋ぐ人
2008年6月更新 第4回 理想の光を求めて
2007年9月更新 第3回 木の仕事師
2007年7月更新 第2回 竹とともに生きる
2007年6月更新 第1回 守られ続ける品質
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