Q: DCSでは、スタイリングのデザイナーに留まらず、村澤さんはプロデューサーのような役割もされているようですが。
村澤氏: プロデュース、とはちょっと違うと思います。もともとその、一番最初にお付き合いが始まったのは、DCSさんの他のデザイナーさんと同じように、「照明器具作りませんか」という話で、それがもう10年くらい前の話なんですよ。しばらく僕は、実はまったく接点が無いままだったんですけども。
今回また一緒にお仕事するきっかけになったのは、僕が別のブランドでやっているOEMをなんとか作ってもらえないかという話で、そんときにこう、OEM(注7)として作ってくれないかという話を最初してたんですね。でいろいろ提案して作っていただいたんですけども結果的にはうまく折り合わずに両方ともポシャってる話なんですよ。
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竹職人の技によって生み出されたtakekago(たけかご)。 |
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職人の手作業で薄い金箔を貼り付けているkogane(こがね)。 |
その時に僕としては商品提案をするだけじゃ何となく自分のスタンスと違うし、ちょっとじっくりお話させてもらえませんかっていうことで伺ったときに逆に、「いま実はセルジオと組んで新しいブランド作りもしようと思っている」ということで、もう始まってたんですよそのときから。
「村澤さんもせっかくだからここに関わりませんか?」って言われたときに、じゃあ僕は日本サイドにいるデザイナーとして、ただ一個商品を増やすっていう関わり方はやっぱりあんまりぴんとこないんで、ただかといってプロデューサーかって言うとブランドプロデュースをできるほどの力もないから僕は「サポーターになります」って言ったんですよ。応援しますって、このブランド作りを。で、それで、とにかく僕ができる範囲で応援しますと。 |